Geophysical Research Group
FNCT

平成18年度福井工業高等専門学校教育後援会研究奨励金による研究完了報告書

災害防止緊急信号受信装置付ラジオ(仮)の研究、作成

           
4年 電気工学科 鷲田晃暢
4年 電気工学科 山本大祐
1年 物質工学科 谷口 渓
1年 物質工学科 竹内 渉
1年 物質工学科 坪内香里

指導教官 岡本拓夫教官

1 はじめに

地球物理学研究会では、地震活動や地盤特性について研究し、特に地震波と電磁気について統計的に調べるため、 観測室で、パソコンを用いてシグナルをA/D変換し記録している。例年通り、清水町笹谷と池田町谷口にある観測室へ 行き観測装置の修理やデータのダウンロード、観測室の保守を行った。そして、その一部は高専祭に於いてポスター発表を行った。
また、今年度から新しく地球物理学研究会OB、地元のFMラジオ局とのコラボレーションにより、 災害防止緊急信号受信装置付ラジオ(仮)の研究、作成を始めた。  

2 災害防止緊急信号受信装置付ラジオ(仮)の研究、作成

  去年の半ばあたりに、地球物理学研究会OBの方からこんなラジオがあったらいいなとお話をいただいたのが始まりであった。
  じゃあ(できるかどうかはおいて)作ってみようということで有志を私を含め3人程集まり、研究が進められた。
 まず、どんなものか概要を説明する。地震など災害が起きた時、最も重要なのは今どういう状況なのか、警報等発令されているのか、という情報である。
 しかし、災害時には停電しているということもあり、テレビなど見ることができれば情報を得られるが、見られなければ意味が無い。
 そこで停電などに関係なく情報を得ることができる充電式ラジオが機動性に向いている。
 また、実際そこに被害が無くても津波など二次災害が起こる場合がある。二次災害が来てからでは遅い。直ちに情報を伝え、  災害が降りかかるのを防ぐにはどのような機器が必要か?ただのラジオではだめだ。局から緊急信号を飛ばし、自動的に機器の電源をオンし、  重要な情報を伝えることができるものでないといけない。信号を受け取るには常に待機して緊急信号を受け取る準備ができるものでなくてはならない。
 テレビでは待機電源が大きすぎる。ラジオなら消費電力も少ないのでできるのではないか。
 と、いうことで災害時万能に情報を収集することができる緊急信号受信装置付ラジオを作ろうというのである。
 どのような動作をさせるか方式が決まって、ノートに考えをまとめ、(Fig.1Fig.2)最初はインターネットに載っていた「周波数感応スイッチ 回路」を元に装置の研究、  作成を始めた。
 その回路図どおりの回路ではうまく動くことはなかったが、検波周波数を調整する抵抗や信号となる周波数の信号がどの程度続けて入ると  スイッチがオンするかなど、実験を重ねデータをとっていくことにより最適な値を割り出し、とりあえずは「周波数感応スイッチ 回路」の改良型として  動かすことが可能となった。しばらくその回路で実験を続け、検知する周波数を絞り、クォリティファクターをある程度まであげることで、  誤作動の心配もほとんどなくなるところまでいった。
 しかし、検知する周波数を変えるといった調整が思うようにできないという欠点があった。
 よってそれまで使用していた回路は一時封印し、周波数感応スイッチの動作、それまでの実験の結果等をフィードバックして新しい回路を設計し、  組み立てた。新しく作った回路では調整のやりにくさを解消し、データを取りやすくすることに成功した。欠点としては、ノイズに弱いということが挙げられる。
 が、実験に使用している自作のFMトランスミッタの性能がいまいちということもあって、実際ノイズの少ないラジオ局の放送による信号では問題なく  動作すると思われる。放送の中に含まれる、似たような周波数での誤作動の心配もほとんどない。信号により立ち上がるラジオ(厳密に言うとスピーカー)  部分もどうにかできあがってきた。スイッチにはなんでも繋げられるので、例えばモーターなどを挟んでバイブレーション機能を搭載することも可能だ。
 現在、開発陣は就職活動、進学勉強などで忙しくなってきているので開発は一時的に停止しているが、すでにラジオ局からの信号で動かせるのではないかという  レヴェルまでは到達している。
実際にラジオ局からの電波で実験できる日もそう遠くない。

3.観測点のメンテナンスについて

福井市笹谷町、池田町谷口にある観測室において、一昨年から去年初めの大雪による被害を修繕し、
観測室にかかっている木の枝など観測に障害をもたらしそうなものを除去した。さらに定期的にデータのダウンロードも行った。
また、今年の年明けよりUPSが一台壊れていたことが発覚し、修理を行った。

4.Web部門  昨年度に引き続きホームページの更新を行った。 

5. 感想  今年度の研究は防災ラジオの研究がメインに行われた。立ちはだかる壁は大きいが、幸い生きのいい新入生も続々入ってきているということで、  いずれ卒業する我々に変わって引き継ぎ、なんとか完成までこぎつけてもらいたい。卒業するまでは我々もまだ積極的に研究を進めていきたい。

6. 謝辞  本研究に於いて、本校一般科目物理担当 岡本拓夫教授にはさまざまなご指導を頂き、深く感謝します。誠にありがとうございました。

7. 参考文献 周波数感応回路 http://www.hobby-elec.org/ckt9_1.htm トランジスタ技術 各号  





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